院長の趣味の部屋

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2017.03.30更新

働く幸せ/大山泰弘
大山さんの会社には、社員の7割を知的障害者が占めているそうです。
彼らから教わった大切なこと、それは「働く」ことの意味。
「人は仕事をすることで、ほめられ、人の役に立ち、必要とされるからこそ、生きている喜びを感じることができる。そして、仕事は愛までも与えてくれる。相手を理解し、思いやり、励ましながら、目標に向かって力を合わせる中から、お互いを愛し愛される関係が生まれる。」
この文章を読んで「人が幸せを感じる四大元素」の話を思いだし、これらの元素が多ければ多いほど幸せに仕事が出来るようになれます。今まで思っていても口に出せなかった「頑張ってるね」「ありがとう」「助かったよ」などの言葉を素直に口に出す努力をし、そこに「働く幸せ」が存在するということをもっと意識しなきゃと痛感しています。
知的障害者の成長を促す工夫としての昇格システム(一般社員️5S推進委員️班長)は、興味深かったです。
5Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・躾の総称で、お手本となる社員を5S推進委員に任命され、さらに仕事の能力やリーダーシップのある社員は班長に指名されます。班長さんになることは、知的障害者の社員全員の目標。そこには、偉くなりたいという思いよりも、同僚が困っている時には進んで助けてあげて、相手から感謝されることを心から喜ぶという根源的なものがあるのでしょう。
また、大山さんの福祉に対する思いも熱くて素敵です。
「福」は主に物質的な豊かさを表し、「祉」は主に心の豊かさを表します。「福祉」とは、ものと心、両方の豊かさを併せ持った「幸せ」です。
国にとっても、企業にとっても、障害者本人にとってもメリットがある大山さんの提案する「三方一両得」の仕組みとは?
@障害者の幸せは全て福祉行政が担うという発想から抜け出し、福祉予算の一部を「心の幸せ」のために企業に振り向ける。
@企業は、福祉作業所よりも多くの給料を支払うことが出来る(物質的な幸せ)。
@人は一般社会で働くことによってこそ、究極の幸せ(心の豊かさ)を手に入れることが出来る。
会社とは、社員に「働く幸せ」をもたらす場所。
大山さんは、現在に至るまで何度も何度も窮地に立たされても、この思いを持ち続けて企業経営に取り組んで来られました。「働く幸せ」を大事にすることで社員のモチベーションも職場の結束力も高まり、その結果、企業は発展する力を身につけることが出来ます。
人のために動くから「働」と書く。
人間の幸せの道を説くために日本人が作り出した漢字だそうです。
自分は、どれだけ人のために動いているのか?
自分は、「働く幸せ」を大事にして自らイキイキ・ワクワク働いているのか?
幸せに働くということは、こういうことなんだということを学び、多くのことに気付かされました。

【2017.3.30投稿】

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投稿者: 梶川眼科医院 院長:梶川大介

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